あいにくの雨が降る土曜日。こんな日は、外出はちょっと億劫ですが、近所の居心地の良いカフェでゆったり過ごしたくなりますよね。
中央林間にある「FLAT HOUSE cafe（フラットハウスカフェ）」は、まさにそんな時にぴったりの場所です。中央林間駅から歩いて5分ほど、住宅街の中に佇むこのカフェは、看板もひっそりと出していて、一見カフェとは分かりにくいかもしれません。
でも、実は千葉や茨城、栃木、埼玉などからわざわざ訪れる人も多い、知る人ぞ知る、隠れ家的存在なのです。
米軍ハウスを再生したカフェ
フラットハウスは、古い平屋の住宅のこと。FLAT HOUSE cafeは、1960年代に座間・厚木の米軍基地のアメリカ兵が家族と住むために建てられた「米軍ハウス」を、古民家好きの有志が集まってリノベーションしたカフェです。
このカフェの誕生には、フラットハウスという言葉を生み出したイラストレーター、アラタ・クールハンドさんが関わっており、店内ではアラタさんの本やCDも楽しめます。アラタさんが書いているフラットハウスシリーズの本には、FLAT HOUSE cafeが誕生するまでのエピソードが掲載されて、つい読みふけってしまいそうです。
お店を切り盛りしているのは、ご自宅もフラットハウスというフラットハウス愛あふれる眞鍋さん。食事をしながら真鍋さんからフラットハウスにまつわるさまざまな話を聞くのも、このカフェならではの楽しみの一つです。
古いものを大切にする手仕事の温もりを感じる家具
店内に一歩足を踏み入れると、アメリカンヴィンテージな雰囲気の家具や雑貨たちが迎えてくれます。
不揃いながらも絶妙にマッチしていて、センスの良さと温かみを感じます。これらはすべてもらいものや、「親方」と呼ばれるカフェのオーナーの一人が手作りしたり、手直ししたりしたものです。
この日は、親方もいらして、飾られていたかわいい文鳥の木彫りを購入することができました。まるで今にも動き出しそうな作品で、鳥好きの親方が彫った木彫りを庭に置いておくと、鳥が集まってくることがあるそうです。木の温もりがそのまま伝わってくるようで持ち帰ってからもほっこり。
そして、店内には、「フラットハウスに似合う音楽」を集めたアラタさんセレクトのフラットハウスミュージックが流れ、まるで第二の自宅にいるようなリラックスしたひとときが過ごせます。
色とりどりの惣菜がうれしい！贅沢なデリプレート
この日いただいたのは、人気の「本日のデリプレート」。全粒粉パン、黒米ライス、白ライスから選べる主食に、なんと8種類の惣菜がずらりと並びます。パンもこちらで焼いているとのことで、迷いましたが、今回は黒米ライスをチョイスしました。
ひとつひとつ丁寧に作られた惣菜は、どれもおいしく優しい味で体が喜ぶのがわかります。「ちょっとずつおいしいものが食べたい」という欲張りな願いを叶えてくれるこのプレート、満足度高めです。
食後にはオーガニックのアイスコーヒーをいただきました。 コーヒーにもこだわりが感じられ、隅々まで心地良さあふれるサービス精神に思わず唸ってしまいます。
地域の人が集う、イベントスペースとして
カフェの奥にはレンタルスペースが2部屋あり、展示やワークショップなどで借りることもできます。私が訪れた日には、アクセサリー教室が開かれていて、参加者のみなさんが楽しげな様子で創作されていました。
さらに、春と秋の年に2回「フラット市」と呼ばれるハンドメイド＆雑貨市が開催されていて、人気のキッシュや普段販売していない焼き菓子なども購入できます。
2025年春のフラット市は、は6月1日（日）に開催。地域の人々が自然と集う、そんな場所にもなっているのも魅力です。
春のモッコウバラと夏の夜カフェ
フラットハウスカフェにはテラス席もあり、4月中は庭のモッコウバラが満開になり、バラのアーチが目を楽しませてくれます。このバラを見に遠方から訪れる人もいるほどです。
7月末から8月中の夏の時期は、営業時間を15時から21時に変更して「夜カフェ」に変身。キャンドルが灯る幻想的な空間で、お酒に合った食事が提供され、生ビールサーバーも設置されます。この夜カフェを楽しみにしている常連さんも多いそうです。
フラットハウスカフェは、雨の日でも心が温まるような、居心地の良い空間です。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
FLAT HOUSE cafe
住所：神奈川県大和市中央林間3-16-2
アクセス：東急田園都市線「中央林間駅」から徒歩約5分
小田急江ノ島線「中央林間駅」から徒歩約5分
TEL：046-283-2322
営業時間：11:00-17:00
ランチタイム：11:00-14:00
ラストオーダー：16:30
定休日：月曜日・火曜日・隔週土、日曜日
※喫煙席あり
※喫煙席はテラスになります。ペットも可
