大和市中央林間に、音楽好きの心をくすぐる特別な場所があります。
録音スタジオ「フリースロー」。
スタジオの入り口には、なんとバスケットゴールが!これが目印です。
中央林間駅から歩いて約6分、みどり野リハビリ病院斜め向かいにある建物の地下1階にあります。
名前の由来はバスケットボールではなく、Free=自由に、Slow=ゆったりと。
自由なアイデアで楽しみ、ゆっくりと贅沢に過ごしてほしい。
そんな想いから生まれた、音楽好きのためのHubです。
一見すると普通の建物ですが、一歩足を踏み入れると、そこには本格的な音響空間と音楽を愛する人々が集う居心地のよいスタジオが広がっています。
バンドが「同時に音を出せる」レコーディングスタジオ

一般的なレコーディングでは、ボーカル、ギター、ドラムといった楽器を別々に録音して後からミックスする「個別録音」が主流です。
でも、スタジオ フリースローでは、バンドメンバーが同じ空間で一緒に音を鳴らしながら録音することができます。
ライブ感あふれる音源をそのまま残せるのです。
スタジオはプロ用スタジオ仕様の完全防音設計で、バンドサウンドに合わせて響き方が調整されているので、心地よい音で演奏できます。
プロ仕様の音響設備が揃った完全予約制のプライベート空間では、レコーディンエンジニア歴30年の実績を持つオーナー兼エンジニアのサポートを受けながら録音することもできます。
都内からもわざわざインディーズバンドが足を運ぶ理由が、ここにあります。
「プロと同じ環境で、自分たちの音をそのまま記録したい」
そんな願いを持つバンドにとって、リーズナブルな料金でプロと変わりないレコーディングができるフリースローは、理想のスタジオなんです。

オーナーが自ら手を加えた壁。素材違い、幅違いの板を貼ることで、部屋全体の響きを調整し、音が自然で心地よく聞こえるようになっています。
2つのスタジオと多彩な使い道

フリースローには、2つの録音スタジオがあります。
ひとつはバンド演奏用のスタジオ。
もうひとつはボーカル録音用の部屋。用途に応じて使い分けることで、効率的かつ高品質な録音・練習が可能です。
もちろん、レコーディングだけでなく「普通の練習スタジオ」としても利用できます。
近所に住んでいるバンドマンや会社帰りの社会人、さらに企業の社内バンドまで、さまざまな人たちが日常的にバンドや楽器の練習、歌の練習に利用しているそうです。
ピアノ教室や軽音楽部の練習場所として使われることもあり、地域の「音楽の居場所」としても活躍しています。
音楽だけじゃない!映画、パーティ、カラオケもOK

スタジオ フリースローの楽しみ方は、音楽だけにとどまりません。
大迫力のプロジェクター、テーブルや椅子もが完備されているので、仲間内や家族での映画鑑賞や上映会も楽しめるんです。
うれしいことに、飲食物の持ち込みも自由。これ、スタジオとしては、とても珍しいことだそう。
カラオケやちょっとしたパーティで盛り上がることもでき、仲間との時間を彩る場としても最適です。

オーナーは、お酒の販売免許を持っていて、スタジオで「小さな酒屋」と称してお酒も販売。
スタジオ内で購入したお酒を楽しむこともできます。
ビールや日本酒を片手に、音楽仲間と語り合う夜。そんな使い方も、この場所ならではの魅力です。
気軽に立ち寄れる“音楽とお茶の場”

「スタジオ=音楽をやる人しか入れない場所」というイメージを覆すのが、フリースロー。
ここにはちょっとしたカフェスペースがあり、コーヒーなどのドリンクが用意されています。
スマホを充電しながら一息ついたり、音楽談義を楽しんだりと、練習しなくても「お茶を飲みに来るだけ」でもOKなんです。
近所の方がお茶を飲みながらオーナーと話をするために、訪れることもあるそうです。
地域の人が気軽に訪れ、音楽をきっかけに交流できる。そんな開かれた雰囲気も、このスタジオの大きな魅力です。
オーナーは、なんと伝説のライブハウス「渋谷 屋根裏」を復活させた人

スタジオ フリースローを語る上で欠かせないのが、オーナーの存在です。
大和生まれのオーナーは、もともと音楽エンジニアとしてメジャーアーティストのレコーディングに携わってきました。
さらに、オーナーは、1975年〜1985年に存在していた伝説のライブハウス「渋谷 屋根裏」を、1997年に復活させた人物。防音設計から内装工事、音響設計などを手掛けています。
オーナーは「渋谷 屋根裏」第2期ともいえる1997年〜2013年に、PA音響(ライブでマイクや楽器の音を会場全体に届けるための音響システム)を担当。店長をしていた時期もあるそうです。
第2期の「渋谷 屋根裏」では、ゆず、アジアンカンフージェネレーション、SEKAI NO OWARI、神聖かまってちゃんなどが頻繁に出演。
他にも、ミッシェルガンエレファント、ポルノグラフティ、ナンバーガール、くるり、フジファブリック、サンボマスターなど、現在もメジャーで活躍しているバンドがたくさん出ていました。
スタジオの壁には有名ミュージシャンのサインが並び、ここがただのスタジオではないことを物語っています。
一方で、オーナーは、介護施設の衛生管理という別の仕事も手がけており、スタッフやアルバイトも全員がミュージシャンとのこと。
安定した基盤を持ちながら、音楽に挑戦し続けられる環境を提供しているという、どこまでも音楽を愛する格好いい方なのです。

フリースローのオリジナルエフェクターも販売しています。隠れた人気商品なのです。
音楽をやっている人、始めたい人。そんな音楽好きを支える場所に

コロナ禍をきっかけに楽器を始めた人や、子育てが一段落して再び音楽に戻ってきた人、定年後に昔の仲間とバンドを組み直す人……スタジオ フリースローには幅広い世代の音楽好きが集まります。
ここで録音されたミュージシャンのCDも販売されていて、まだ知らない新しい音楽に触れることもできます。
オーナーと音楽の話をすれば、かつての「屋根裏」時代のエピソードや、有名アーティストの裏話まで飛び出すことも。
音楽に触れる喜びを、ここで再確認できるはずです。
「音楽をやっている地域の若い人もどんどん利用してほしい」というオーナーの思いが詰まったフリースローは、大和市の音楽文化をこれからも支えていく場所になるでしょう。
3周年を迎えた今、これからさらに多くの人が音楽を楽しみ、交流する場となっていくはず。
大和で暮らす音楽好きなら、一度は訪れてほしい場所です。
studio freeslow(スタジオ フリースロー)
住所:神奈川県大和市中央林間2-7-6ラ・ミアカーサB1F
アクセス:小田急江ノ島線・東急田園都市線「中央林間」駅から徒歩約6分
問い合わせ、ご予約はホームページで受付けています。
https://www.studiofreeslow.com
営業時間:10:00-21:00(完全予約制)
定休日:不定休