かながわの花の名所100選にも選ばれた 大和市「常泉寺」

数年前にふと訪れたことがあり、大和市内にこんな風情のある場所が、とうれしくなったのを思い出し、再びお邪魔させていただきました。

当時は、なんとなく境内を巡り、良い場所見つけたな~くらいの心持ちでした。今回はじっくり巡らせていただきました。

大和市にある常泉寺をご紹介いたします。

お寺の本堂です。御本尊様は聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)だそうです。

「かながわの花の名所100選」にも選ばれており、3月ごろに咲く「ミツマタ」が有名とのことです。
今の時期はアジサイがとってもキレイでした。

「せんとくん」の弟に会えます

「平城の童子せんとくん」と、「縁結び菩薩さま」です。

2008年、平城遷都1300年祭で奈良県のマスコットキャラクターとして誕生した「せんとくん」の「弟」とのこと。
「せんとくん」をデザインした、彫刻家の籔内佐斗司(やぶうちさとし)先生の作品だそうです。

「せんとくん」は、当時ネットで話題になったのを覚えています。弟さんに大和市で会えるとは!
ご縁をたくさん結んでくれそうですね。

一木の道から富士山も

門からまっすぐの道を本堂まで入ると、右手奥に寺務所があります。そちらで拝観料を支払い、境内の案内地図をもらいます。

案内地図によると、門から本堂までの道を中心線として、左右に道が広がっています。左側の道から順路に沿って歩いていきます。

本堂を正面にして左側の道へ入ると、お地蔵様や観音様に見守られながら、「一木の道」へ続きます。

晴れのち曇りの午後も暑い日でしたが、道は樹々の木陰でヒンヤリと涼しいです。アジサイもちょうど見ごろだったかも!
涼し気なブルーが暑さも心も落ち着かせてくれます。

みちしるべの石碑や石仏さまが、やさしく寄り添ってくれるような感覚がありました。

実はワタクシ、つまらないことで少しがっかりしていたタイミングでして…ちょうどそんな気持ちをなだめていただきました。

晴れていれば富士山が見えるポイントと案内図にはあるのですが、この日は雲が多く残念ながら見えず。

あの雲の向こうの富士山を、想像で描くのもまた一興。

アジサイがきれいですね~。河童さんもいます。

次々とあらわれる見どころ

こちらの五百羅漢は、34年かけて石彫家の倉田辰彦先生という方が1人で作られたそうです。
作るのもすごいですが、34年完成を待つというのもすごいと思いました。
厚い信頼関係があったからこそ、実現したのではないでしょうか。

説明看板のQRコードから動画も見れますよ。ステキな動画でした!

河童七福神、福狸、仏足石など、お花と樹木に囲まれながら、次々と見どころがあらわれます。

写真の撮影が忙しいほどでした!

河童さんたち

本堂から左側の道を周って戻ってきました。では、右側の道へ進んでみます。こちらには河童さんがたくさん居そうです。

こちら側もお花がきれいに咲いています。アジサイの種類もいろいろあるものですね。

河童川柳でしょうか。右上の画像、上手く撮れなかったのですが、「花見酒 かっぽれおどる 河童連」
とありました。楽しくなりますね。

「はなびらや 河童の皿に 花楽土」も、絵が浮かびます。
楽土の意味を調べると、苦しみがなく楽しい生活ができる土地とありました。お花に囲まれた楽土で河童さん達とお酒を飲みながら、楽しく暮らしたい!

河童池に着きました。河童さんたちがたくさんいます。

申し遅れましたが、ワタクシのペンネームもかっぱでございます。親近感がわきます。

寝転がっていたり、お酒を飲んでいたり。ゆる~い姿で気が楽になってきます。

子どもの河童は勉強を教えてもらっているのかしら。飽きちゃったのかな?お坊さんも「これこれ」と言いながらも笑って許してくれそうです。

こちらは河童大王とのこと。先ほどのお酒を飲んでいた河童さんたちと比べると、キリっとしています。
大王のおかげでゆる~く暮らせているのかもしれません。

こちらのお坊さんも寛大です。ヤモリかな?と思って調べてみたところ、カナヘビのようですね。
平和な光景に安らぎます。

見守ってくれている神様たち

道元禅師像と、睡蓮、蓮の花です。

蓮の花は、池の遠くから見ることはあっても間近で見ることが無く、改めて近くで見ると神々しさがありました。
花言葉は、「清らかな心」「神聖」「休養」「沈着」など。神聖な花というのもうなずけます。

お寺の方のお話によると、この日、今年初のお花が開いたとのことでした。気温が高い日が多かったのもあるのか、例年より少し早めだそうです。お昼過ぎに伺ったので画像のお花は閉じかけていますが、良いことありそうなお話を伺えました。

蓮のお花は朝開き、夕方にかけて閉じるを繰り返すようですので、花びら全開を見るには午前中のうちに訪れるのが良いですね。

こちら、特に説明も看板も無く、静かにひっそりと立っていらしたので、気になってお寺の方に聞いてみました。
道祖神(どうそじん)さんだそうです。外からの悪いものを防いだり、行き帰りが無事であるよう見守ってくれる神様とのこと。
だいぶ古くから見守ってくれている様子で、お顔もお体も、おぼろげなたたずまいに。ありがたい気持ちになりました。

勉強熱心な河童さんにも、気を引き締められました。河童さんも一生懸命だし頑張ろう。

今回はひとりで周ったのもあってか、心穏やかに静かに歩くことができました。
お寺の方に、いろいろとお話を伺うこともできました。感謝いたします。
今度は「ミツマタ」の季節にも来てみたいです。ありがとうございました。

常泉寺
住所:神奈川県大和市福田2176
交通:小田急江ノ島線「高座渋谷駅」西口下車 徒歩約7分
電話:046-267-8789
営業時間:9:00~16:30 (入場は16:00時まで)
駐車場有 (墓参の方優先)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。