今回ご紹介する“KIM HUE(キムフエ)”は、年代によっては懐かしい感じのするいちょう団地のショッピングセンター内にあるベトナム料理店です。

現在いちょう団地には、中国やカンボジアやラオスなどアジアの国々の方々が多く暮らしているそうです。
こうしたことから、異文化グルメが人気のエリアだという理由がわかります。
もちろん日本方も多く住まわれているので、飲食店内での異文化交流も盛んにおこなわれているそうです。
レトロなアーケード内

全部で10軒ほどのお店が入ったアーケードには、ラーメン屋や韓国料理店などが並んでいます。
団地の真ん中にあるこうした場所を見かけることは、だいぶ減ったなといった印象です。
それではさっそく、ベトナム料理をいただきに“KIM HUE”におじゃましてみましょう。

店内には、馴染みのない調味料や種類も豊富なライスヌードルなど、たくさんのベトナム食材が売られています。

ご存じの方も多いフォーに使用する乾燥した米麺やスープの有り無しの両方に重宝なブン(Bun)という米麺も並べられていました。
日本のスーパーでは珍しい食材も多く、ベトナム語が読めないながらも鮮やかなパッケージはたのしい気分になります。
また、こちらのお店では通し営業しているので時間に関係なく食事をすることが可能です!
ベトナムのサンドイッチ

ベトナムのサンドイッチ“バインミー”を注文してみました。
最近では、日本でもポピュラーになったバインミーですが、現地では屋台グルメとして若者を中心に愛されているサンドイッチだそうです。

“KIM HUE”のバインミーは、チャーシューときゅうりや大根、人参の千切りが挟まれておりパクチーが彩りのいいアクセントになっています。
20cmほどあるパンの中身は、内側に塗られたバターが溶けしっとりとして野菜の水気をブロックしているようです。
ほんのり焦げ目がつくよう焼かれたソフトタイプのフランスパンは、外は軽くサクッと、中はふんわりとした食感。たっぷりの具材を優しく包み込み、一口ごとに香ばしさと素材の風味が広がります。
常連さんが教えてくれたのは、お正月にいただく“なます”より甘~い味付けだそう!
酸っぱい味しか思いつかない”なます”は、どのような味なのか気になります。
ひと口目に、ベトナム風の”なます”の甘みに納得しました。サンドした最後の具材の薄くスライスされたチャーシューの味もさっぱりとしており、ベトナム料理らしいパクチーの苦みがいい感じです。
パリパリ食感のパンとシャキシャキとした新鮮野菜が合うヘルシーなサンドイッチを堪能しました。
独特な焙煎方法

カップの上に、直径約7~8cmのフィルターが乗った状態で登場したベトナムコーヒー。華奢でおもちゃのようなアルミの茶器が、おままごとを思い出しとてもかわいらしいです。
またグラス内は、コーヒーと練乳が二層になっています。二層を保ったまま苦味を感じながら飲み進め、そのあと甘さに辿り着く飲み方や、全体をかき混ぜて飲むかなどはお好みで!とのことでした。
練乳のとろ~っとした甘みは、砂糖やミルクの組み合わせに比べるとクリーミーでコクがあるのが特徴です。

そっと蓋を開けてみると小さな穴から、ゆっくりとお湯が落ちていきます。
ベトナム珈琲ならではの独特なドリップポットを眺めるのも新鮮なひと時となりました。
真下にセットされた耐熱カップにも徐々に水滴がついていきます。

焙煎が終わりそうな頃合いで、そっと蓋を開けてみるとフワァ~と湯気がたちました。
練乳に珈琲が吸収されて、まろやかなカフェオレのような香りがします。
またドリップポットの蓋は、受け皿になる優れた構造。
味は、しっかりとした珈琲の苦みととろ~っと甘いミルク味で、とても濃厚な味わいです!
印象的には、イタリアのデザート“アフォガード”が似た感じに思えました。
日本食にも似たあっさりと油っぽくない味付けの多いベトナム料理の食後には、こちらのコーヒーがデザート代わりになってくれるでしょう。
また食後のデザートとしてヘルシーなので、罪悪感が和らぎます(笑)。
懐かしいショッピングセンター内でいただく“KIM HUE”のベトナム料理。
不慣れな海外グルメでも躊躇なくオーダーできそうなメニューが豊富にありました。
ぜひ一度訪れて、異文化の家庭料理を味わってみてくださいね。
とにかくすべてが優しくホッとできますよ!
KIM HUE
住所:神奈川県大和市下和田605
アクセス:小田急江ノ島線「高座渋谷駅」徒歩約25分
TEL:090-8561-5651
営業時間:10:00~20:00
定休日:木曜日